群馬にある先端的パトロン企業
柴山:みなさん、こんにちは。
本日も、先週に引き続き「パトロン」、すなわちアートにお金を出し支える人についてお話をしたいと思います。そして、本日は群馬のパトロンについてお話ししたいと思います。
沢辺: はい。
先週、近現代になって、企業がアートを支える上で重要な役割をになっているというお話を頂きましたが、群馬のアートパトロンということは、やはり、群馬県にあるアートを支援している企業ということでしょうか?
柴山:はい。
群馬にも、アートのパトロンとして、文化芸術を積極的に支援している企業が多数あります。時間の関係で、一部の企業しか紹介できないのですが、まずは、美味しいラスクを生産販売されていることで有名な、ガトーフェスタハラダさんの例をご紹介したいと思います。
沢辺:どんな活動をされているんでしょうか?
柴山: はい。
ガトーハラダさんは、定期的に本社ビル1Fにてコンサートやアート展覧会を開催されたりですね、アーティストが活躍する場を創造されています。
鬼頭健吾展示会「color color color color
color color」2018.7.21-8.5
会場:ガトーフェスタ ハラダ本社ギャラリー (写真提供:株式会社 原田・ガトーフェスタ ハラダ)
沢辺:そうなんですか。
柴山:はい。
お菓子の会社ではあられますが、その中に文化事業部が置かれていて、様々なイベントの運営を自社内で行われていらっしゃるという素晴らしい企業だと思います。
沢辺: そうですね。
柴山:はい。
また、パッケージデザインや、お店のデザインなども大変洗練されていらっしゃいますが、パトロンとして芸術支援をされているということ、アーティストやアートを大切にされているということが、自社のプロダクツやサービスに対する非常にクリエイティブな付加価値をもたらしているのではないかと思います。
沢辺:なるほど。
柴山:はい。
一方最近はですね、ハラダさんは高崎市に現代アートのギャラリーをオープンされてます。近隣のアーティストを紹介されるなど、非常に積極的なメセナ活動をされていらっしゃいます。
沢辺:そうなんですね。
柴山:ええ。
他にも、建設設備の株式会社ヤマトさんの活動もご紹介したいと思います。
ヤマトさんは、前橋にある本社ビル1Fにあるギャラリーホールで、群馬県ゆかりの現代アーティストの展覧会を定期的に開催されたり、コレクションを作られたりされています。群馬のパトロン企業としてもご活躍だと思います。
また、Power of Artに5月に出演して下さった藤原泰佑さん、藤原さんは現代の洛中洛外図を描いている作家さんですが、前橋や群馬の風景も多々描かれています。藤原さんの展覧会も、このヤマトさんで開催されたそうです。
沢辺:そうでしたね。
株式会社ヤマトのギャラリーホール
20年以上に渡り群馬県出身作家を中心に企画展等開催 (写真提供:株式会社ヤマト)
柴山:はい。
藤原さん自身も、自分の故郷で展覧会ができるということは、励みになるとお話しされていましたね。
企業が地元アーティストのキャリア支援をするということは、アーティストにとっては大変ありがたいことですよね。
また、地域でアーティストを育むという取り組みは、長い目で見ていくと、その地域が、文化や芸術のかおる豊かな街に発展していくことに密に関わっていると思います。
沢辺:ありがとうございました。
Power of Art、来週もお楽しみに!