美術大学に行かなくとも、必要となる「アート」
※本番組パーソナリティー・柴山哲治氏がオークショニアを務める三菱商事アート・ゲート・プログラムのチャリティーオークションの詳細は、こちらから。
柴山:みなさん、こんにちは。オークショニアの柴山哲治です。
今年4月よりお送りして参りましたPower of Artですが、実は、今月が最終月となります。
今回は、前回に引き続き、アートと教育をテーマにお話して参ります。
本日お話しますのは、大学での教育についてです。
沢辺: はい。
宜しくお願い致します。
柴山:実は、日本では美術系大学というものが、80校近くあるそうです。
全体の学校数は850近くあるそうなのですが、約1割が美術系大学だそうです。ここには、総合大学の美術系学部も含まれています。
毎年2万人近くの美術を学んだ学生が卒業するわけです。
沢辺:たくさんの方がいらっしゃいますね。
柴山:はい。
前回お話しましたが、高等学校から大学に受験して進学するときにおいては、美術は基本的に総合大学受験では受験科目には含まれていません。
もちろん、美術大学に入る場合は、絵を描いたりデッサンしたりという科目がありますが、中高で美術とそれ以外ということで、美術の時間はそれほど尊重されていない、ないがしろにされているということが実情です。
沢辺:ええ。
柴山:はい。
私は、こうした受験システムが、大学での弊害にも繋がっているのではないかと思っています。
沢辺:具体的にはどのようなことでしょうか?
柴山:はい。
海外に行くとですね、例えば経営と美術というように、美術以外の学位も一緒に取るということが必須の大学の方が多いそうです。
本来、アートの制作と批評は車の両輪であるべきで、二つがあってアートが活性化していくはずなのですが、日本では、残念ながら、それがなかなか実現できていないと思います。
沢辺:なるほど。
柴山:ええ。
アートでは、制作と批評が両輪でなければならないはずなのに、美術系大学では制作偏重となります。
一方、それ以外の大学では、逆に全く高校受験から美術など関係ない、ということで9割以上の学生が美術を知らずにそのまま大学にいってしまうという現状があります。
沢辺:確かに、そうかもしれません。
柴山:ええ。
教育全体のことを考える必要があると思いますし、そうした全体からの視点で、芸術を入れた教育の必要性が真剣に議論されなくてはならないと思います。
そうしないと、なかなか世界のレベルで特に創造性ということが今以上に今後大切になっていくにあたって、非常にまずいことになっていくのではないかと危惧しています。
沢辺:なるほど。
柴山:ええ。
ちなみに明後日、9月15日(土)には、美術系大学のキャリア支援を行うというプログラムで、三菱商事アート・ゲート・プログラムというチャリティーオークションが、東京・丸の内で開催されます。
これは、美術系大学の学生が、なかなか社会と接する機会がないので、キャリア支援だけでなく、自らの作品についてのプレゼーテーションの技を磨いたりするためのアートオークションプログラムです。
そして、次回15日のイベントの名前は、「アートの力 Power of Art 」ということで、本番組と同じ名前なんです!
沢辺:そうなんですか!
柴山:はい。
そして、私自身が、オークショニアとしてハンマーを叩きますので、よろしければ皆様、東京・丸の内まで是非お越しください。
沢辺:それは楽しみですね。
柴山:はい。
それから、今回、三菱商事アート・ゲート・プログラムのオークションは40回目となります。
今回、この40回目を記念する特別プログラムとして、草津に美術館もあります、片岡鶴太郎さんによるアートパフォーマンスもアートオークションに先立って開催予定です。
沢辺:それは盛りだくさんで楽しみですね。
柴山:はい。皆様のご参加お待ちしています!
沢辺:さて、来週はどのようなお話になりますか?
柴山:はい。
来週は、企業とアート、について、いい所・悪い所をお話したいと思います。
沢辺:Power of Art、来週もお楽しみに!
※お知らせ
Power of Artのパーソナリティー・柴山哲治氏がオークショニアを務める「三菱商事アート・ゲート・プログラム」のチャリティーオークションが、2018年9月15日(土)に東京・丸の内で開催されます。
イベントの詳細及びお申込みは、下記の三菱商事アート・ゲート・プログラムのホームページよりご確認ください。