企業経営に求められるアート的センス
柴山:みなさん、こんにちは。オークショニアの柴山哲治です。
今年4月よりお送りして参りましたPower of Artですが、実は、今月が最終月となります。
本日は、企業とアートをテーマにお話して参りたいと思います。
沢辺:宜しくお願い致します。
柴山:皆さんは、企業とアートには、どのような関係があると思いますか?
あまり関係がないと思っている方もいらっしゃると思います。
ですが、実は、創造性ということを考えてみたときに、企業がアートをいろいろな形で取り入れることが、長期的には役立つというお話をさせて頂きたいと思います。
沢辺:よろしくお願いします。
柴山:よく、右脳が直感的思考、左脳が論理的思考と言われますよね。
企業経営におきましても、当然、直感と論理の両方が重要となってきます。
沢辺:確かにそうですね。
柴山:ええ。
企業経営には、いわゆる、マーケティングなどに代表されるような経営上の論理的部分、論理的思考が担っている部分があります。
もう一方で、数字では儲かるかどうか分からないけれど、何となく面白いのでやってみよう!という部分もあると思います。
こうした直感的な判断をする思考方法は、アートの創造性・想像性と似ているんではないかと思うところがあります。
沢辺:なるほど。
柴山:ええ。
例えば、海外のMBAなどの大学について考えてみましょう。
実は私の第二の母校であるハーバードビジネススクールでは、現代アートの作品が、全く無造作に、たくさん校内に飾られていたんですね。
沢辺:そうなんですか。
柴山:壁という壁に、現代アートがところ狭しと並んでいるんです。
沢辺:ビジネススクールなのに、面白いですね。
やはり企業経営やビジネスに対する学びと、アートには関係があるということなのでしょうか?
柴山:はい、そういうことです。
新しいビジネスを創造するという中で、現代アート的な思考方法が、非常に役に立つということを、特段の説明もなく学生に教えているのが、ハーバードビジネススクールじゃないかと思います。
沢辺:なぜ、アートが重要なのでしょうか?
柴山:それはですね、やはり、多様性と創造性ということだと思います。
繰り返しになってしまうのですが、ビジネスで同じことをやっていても、誰かに真似されたり、流行りが廃れるということがよくありますよね。
ですから、ビジネスにおいても常に新しい発想を取り入れていかないと、なかなか持続したビジネスは成り立ちにくいということがあります。
沢辺:ええ。
柴山:はい。
その中で、アーティストが作った新しい作品をぼーっと見ながら、一体、この作家は何を主張しようとしているのだろう、といったことを考えてみる。
アートを見ることで、そうした思考訓練を常にしておくということは、企業経営の中でも非常に役に立つことだと思います。
沢辺:アートを見ることで、思考力を鍛えることが出来る、ということでしょうか?
柴山:はい、そういうことです。
常に同じことをやっていても仕方ありませんが、芸術というのは、毎日毎日、アーティストが新しいことを創造することで生まれるわけです。ですので、そうして生まれた作品をまた批評出来るような人も、かなりの想像力を必要とされます。
毎日の仕事の中で、企業価値を上げることに努めるためには、直感的な思考、これはなんとなく新しいし面白いな、という直感で判断が出来る思考を持つことが大事ですし、それは長期的な企業の利益に繋がると思います。
そういった意味において、芸術を企業経営に入れるということは、実は非常に重要なことだと思います。
沢辺:ありがとうございました。
さて、来週はどのようなお話になりますか?
柴山:来週は、いよいよPower of Art 最後の回となります。
これまでお話しして来たことの振り返りをしたいと思っています。
沢辺:Power of Art、来週もお楽しみに!